8918(ランド)の自動売買について

8918(ランド)においてシミュレーションと大きく乖離したので備忘録
結局エントリーはシミュレーションより有利に約定したものの、エグジットが不利だったのが原因。
なぜエグジットが不利か?
– 成行売り注文が買気配価格で約定
– 8918は板が薄く、成行売りで大きく下がる
– シミュレーションは終値10円を想定しているが、実際は9.0円で約定
呼び値が1円だが、最良買い気配9円・最良売り気配10円でありスプレッドが大きく、出来高も小さいのが原因。
Claude Codeにて分析させた。
● 事前解析ファイルと確認したデータから、8918の乖離原因を定量的に整理します。

● 8918 乖離の原因分析(定量的)

確認したデータから、8918の乖離を数値的に分析します。

  1. 基礎データ

    実取引(RssExecutionList検証済み):

– 取引件数: 4件
– 総損益: -45,360円

取引 エントリー価格 エグジット価格 数量 損益
1 9.7円 9.0円 15,950株 -11,160円
2 9.7円 9.0円 15,950株 -11,160円
3 9.9円 9.0円 12,800株 -11,520円
4 9.7円 9.174円 20,000株 -10,520円

TAシミュレーション:
– 取引件数: 11件
– 総損益: +22,300円

取引 エントリー時刻 エントリー価格 エグジット時刻 エグジット価格 数量 損益
1 09:40 10円 09:41 10円 10,000株 0円
2 11:10 10円 11:11 10円 10,000株 0円
3 11:27 10円 11:29 10円 10,000株 0円
4 12:33 9円 12:50 10円 11,100株 +11,100円
5 12:50 10円 12:53 10円 10,100株 0円
6 12:53 10円 12:54 10円 10,100株 0円
7 13:30 10円 13:45 10円 10,100株 0円
8 13:45 9円 14:00 10円 11,200株 +11,200円
9 13:53 10円 13:55 10円 10,200株 0円
10 13:55 10円 13:58 10円 10,200株 0円
11 13:58 10円 14:00 10円 10,200株 0円

  1. 乖離の定量化

    総損益の差:
    TAシミュレーション: +22,300円
    実取引: -45,360円
    ─────────────────────────
    乖離額: -67,660円


  1. 乖離の原因(数値的分解)

    原因1: 取引件数の違い(11件 vs 4件)

    実取引で執行されなかった7件(TAシミュレーションでは取引されたが実取引ではされなかった):

– 取引1, 2, 3, 5, 6, 7, 9, 10, 11
– これらの損益合計: 0円(すべて10円→10円)

影響: 0円(取引件数の違いは損益に影響していない)


原因2: 約定価格の違い(呼値+複数価格約定の影響)

実取引の約定価格の特徴:
– エントリー価格: 9.7円、9.9円(10円ではない)
– エグジット価格: 9.0円、9.174円(10円ではない)

価格差の分析:

取引 実エントリー シミュ想定 実エグジット シミュ想定 数量 価格差による損失
1 9.7円 10円 -0.3円 9.0円 10円 -1.0 円 15,950株 -11,615円
2 9.7円 10円 -0.3円 9.0円 10円 -1.0 円 15,950株 -11,615円
3 9.9円 10円 -0.1円 9.0円 10円 -1.0 円 12,800株 -11,648円
4 9.7円 10円 -0.3円 9.174円 10円 -0.826円 20,000株 -10,520円

計算:
取引1: エントリー差 (-0.3円) × 15,950株 = -4,785円
エグジット差 (-1.0円) × 15,950株 = -15,950円
取引1の価格差損失合計 = -4,785円 + (-15,950円) = -20,735円

    実際の損益 = -11,160円
    → -11,160円 = (9.0円 - 9.7円) × 15,950株 = -0.7円 × 15,950株

取引2: 同様に -11,160円

取引3: (9.0円 – 9.9円) × 12,800株 = -0.9円 × 12,800株 = -11,520円

取引4: (9.174円 – 9.7円) × 20,000株 = -0.526円 × 20,000株 = -10,520円


原因3: シミュレーションの理想的な約定価格仮定

TAシミュレーションの勝ち取引:
– 取引4: 買@9円 → 売@10円 = +1円/株 × 11,100株 = +11,100円
– 取引8: 買@9円 → 売@10円 = +1円/株 × 11,200株 = +11,200円

これらの取引がシミュレーション通りに実行できたか?

実取引の時刻と比較:
– TS4レポート取引2: 13:32エントリー → 13:45エグジット(12,800株)
– TAシミュレーション取引7: 13:30エントリー → 13:45エグジット(10,100株、損益0円)
– TAシミュレーション取引8: 13:45エントリー → 14:00エグジット(11,200株、+11,200円)

時刻が近いが、実取引では損失になっている


  1. 乖離の数値的内訳
要因 影響額 構成比
A. 実取引の約定価格が不利 -45,360円 67.0%
B. シミュレーションの勝ち取引が実取引で再現できず -22,300円 33.0%
合計乖離 -67,660円 100.0%

  1. 約定価格が不利になる原因の定量化

    5.1 エントリー価格の不利(成行買いのスリッページ)

    実取引のエントリー価格:

– 9.7円(3件)、9.9円(1件)
– シミュレーション想定: 10円または9円

エントリー時の価格差:
取引1: 10円 – 9.7円 = +0.3円(有利に見える)
取引2: 10円 – 9.7円 = +0.3円(有利に見える)
取引3: 10円 – 9.9円 = +0.1円(有利に見える)
取引4: 10円 – 9.7円 = +0.3円(有利に見える)

→ エントリーは有利な価格で約定している!

5.2 エグジット価格の不利(成行売りのスリッページ)

実取引のエグジット価格:
– 9.0円(3件)、9.174円(1件)
– シミュレーション想定: 10円

エグジット時の価格差:
取引1: 9.0円 – 10円 = -1.0円(大幅に不利)
取引2: 9.0円 – 10円 = -1.0円(大幅に不利)
取引3: 9.0円 – 10円 = -1.0円(大幅に不利)
取引4: 9.174円 – 10円 = -0.826円(不利)

平均スリッページ: -0.957円/株

→ エグジットで大幅に不利な価格で約定している


  1. 結論:乖離の原因(数値的)

    乖離の主要因は「エグジット時の約定価格」

項目 金額 詳細
エグジット時の価格差損失 -45,360円 平均-0.957円/株のスリッページ
シミュレーションの勝ち取引未再現 -22,300円 9円買い→10円売りが実取引で発生せず
エントリー時の価格差 +0円 むしろ有利に約定
合計乖離 -67,660円

具体的な数値:
実取引4件すべてで:
– エントリー: 9.7~9.9円(シミュレーション想定10円より有利)
– エグジット: 9.0~9.174円(シミュレーション想定10円より平均-0.957円不利)
– 1取引あたり損失: -11,340円(平均)

なぜエグジットが不利か?
→ 成行売り注文が買気配価格で約定
→ 8918は板が薄く、成行売りで大きく下がる
→ シミュレーションは終値10円を想定しているが、実際は9.0円で約定


  1. 数値サマリー

    8918の乖離-67,660円の内訳:

  2. エグジット時のスリッページ: -45,360円(67.0%)
    • 平均スリッページ: -0.957円/株
    • 4取引すべてで発生
  3. シミュレーションの理想的な取引未再現: -22,300円(33.0%)
    • 9円買い→10円売り(+1円/株)が実取引で発生せず

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